平成20年11月12日(水)5校時〜7校時にわたって、各種分野で活躍されている社会人の方々を講師にお迎えして「勝高プロジェクト(仕事の達人)」と題する講座が1・2年生を対象に開かれました。
 講座は下記の表にある11講座。生徒はこの講座から自分の将来を見据えた2講座を選択し、前半・後半に分かれて受講しました。各講師の方々の工夫をこらした内容・巧みな話術・実演を交えた講義に生徒たちは引き込まれていました。
 日頃、接する機会の少ない各分野の社会人講師の方々から、直接色々なお話を聞くことにより、学校ではなかなか学ぶことができない現場の生のお話をうかがうことが出来ました。また、今後の進路を選択する上で何らかの指針とする事が出来たかと思います。

トップページへ戻る

講座内容 講 師 (敬称略) 講座名
自動車部品開発
(株)オーエス技研
 富松 拓也

ものづくりの楽しさ

 競技用車両の部品メーカー社員という視点と純粋に機械好きという視点を合わせてのお話をして頂きました。小さい頃から、ものづくりが好きでつくる事の楽しさを知ってほしいとの事でした。趣味で改造したキックボードや古い自動車の修復(TOYOTAスポーツS800のレストア)の話に生徒たちは興味深げでした。
税務署職員
久世税務署総務係長
  宮本 和幸

ザ、税務職人

 基本的に、「税務署職員」への道、仕事内容、生活をお話していただきました。職員として勤め始めてからの貴重な体験、特に国税局資料調査課時代の大変厳しい仕事に関しては、かなり興味深いものでした。
電子部品会社管理業務
 オーティス(株) 管理部人事課 課長
  牧野 典子

製造業について

 他人のやっていない、隙間産業の将来性は大きなものが有る。整理整頓などの5S、あいさつは重要である。と言う基本的な体制のお話から、携帯電話の部品開発に携わっているので、製品交代のサイクルが早く、製造機械の製作から自社で行っているとの事でした。
看護学校教員
 津山中央看護専門学校 専任教員
  小幡 陽子

知られざる看護の世界

 始めに自分がどのようにして看護師になったか、どのようにしたら看護師になれるか、その仕組みについて話していただきました。
 そして、「看護師は数多くの経験を患者さんに教えられることが多い、これは、看護学校教員として将来の看護師を育てる際にも非常に重要なことです。」とお話しいただきました。
 とある看護師漫画を参考にして、非常にわかりやすい説明でした。

行政書士
 行政書士
 三輪 和也

こんにちは、代書屋です

 行政書士とは何か?から始まり、どのような仕事をしているか、各種書類にどんなものがあるかなど順序だててお話いただきました。
 そして、クイズ形式で身の回りの出来事を例に挙げて、それぞれの事例で許認可などで行政書士が必要か不要か生徒とQ&Aを行っていました。
アナウンサー
 グループトーキング・アイ アナウンサー
  村松 美保

演劇部、日文学科、そしてアナウンサー

 高校時代の役者への夢をあきらめ、大学へ進学したが現在の職業に大して無駄にはならなかった。大学時代の先生に「必要な事は必要な時期に必要な分だけ起こる」と言われた言葉を教えてくださいました。また生徒たちに「失敗をしても常に次の扉は待っている」との言葉をいただきました。終わりの方では、アナウンス教室になり生徒も非常に楽しんでいました。
社会福祉士
ライラック久世 社会福祉士
  小谷 祐子

社会福祉士について

 もともと、この道に進む予定は無かったが、いざ携わってみると、プロとして介護福祉にたずさわる上で大切な事柄が多く、また重要な職業だと感じたそうです。また自分の経験から、一つの方向だけを見て進むのではなく、視野を広く持っているほうが何かトラブルを抱えたときに柔軟な対応が出来ると言う言葉を頂きました。
 そして、プロとして介護を行っている以上プロ意識をきちんと持った仕事をする事は当然であるとの厳しい言葉もありました。
留学関係会社経営
(有)井上直美留学研究所 代表取締役
  井上 直美

英語のプロフェッショナルとは?

 英語を使った職業の種類がどの様なものがあるかとのお話から始まり、ご自身の実際の仕事の内容、また自分自身でこだわり続けたもの、英語の基礎力・本当の意味での学力のつけ方などをお話しいただきました。後半は「マインドマップ」と言うワークショップを行い、自分の心の内面を客観的に見て今まで見えなかった自分を発見できました
 また、仕事のプロとはいかにあるべきか、ご自分の現在の仕事で重視している事例を挙げて説明されました。
教育行政
岡山県総合教育センター 教育経営部
  御藤 善子

明日をつくる、未来をつくる〜豊かな学びを求めて〜

 教員になるために大切なこと、その為に何が必要かという話から入り、ご自分がどういうきっかけで教員を目指したか、そして教員になってからのたくさんの出会いや別れをお話されました。また教え子との文集作りの素敵な思いでも伺いました。
 その中でも、「いのちの大切さ」を一生懸命説かれていました。そして、教師を目指す者には「人をつくる仕事の難しさを楽しむ」「よろこびを力に」「新たな出会いを求めて」と重要な言葉を頂きました。
美容師
 YUTAKA ANNEX 代表(美容店経営)
  山奥 豊

一生現役、挑戦し続ける45歳

 美容師になろうとしたきっかけやたくさんの苦労話、自分の信念をお話していただきました。またお客さんの対象が幼児から高齢者まで幅広く、すべてを相手に満足してもらうためには大変だとの事でした。そして、現在でも日々精進してコンテストを目標にしているとの事でした。生徒たちには、常に感性を磨くことの大切さを語られていました。
 前後半各2名の生徒代表が、カットモデルとして選ばれ、山奥氏の実際の手さばきを体験することが出来ました。体験した生徒も見学していた生徒も大変貴重な体験をしました。
電子部品開発
パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン株式会社
  津山ディビジョン
  影山 将来

私、スイッチつくっています

 大学生活の話から、現在の会社へ入ってからの色々な体験をお話いただきました。その経験の中から、自分のしっかりした意見を持っていなくてはいけないと言うことでした。
 また、自分の設計した製品が世の中に出て人の役に立つことの喜びを話されていました。

生徒の感想(抜粋) 

開発・工学系(富松先生)
 趣味だったものが、将来自分の職業になるのが可能なんだと思った。あのビデオみたいに自分たちでエンジンをつついて設置したり、試しに乗ってみたりして、すごく楽しそうだった。
 でも色々な面で大変なことがたくさんあると思った。やっぱり、知識がないとそういうことは出来ないし、やる気が無ければ続けるのは無理だと思った。

 いままで、「車が好きだから」とか「あこがれ」とか「趣味だから」とかだったら、そこで終わりかな…と思ってましたが、それは違うんだなあと思った。趣味を趣味で終わらせず、将来にいかせたら良いなぁと思った。

 何年経験したかではなく、何をどう経験したか、いやいやでは続かない。

TOPへ

法学・経営系(宮本先生)
 税務署の仕事とはどういうものなのかが、丁寧な説明でよくわかった。税務署の仕事は講演を聴く前はどういう仕事かわからなかったけど、講演を聴いて全てとはいえないけど大体の仕事の内容がわかりました。あと、税務署の仕事についての自分の考え方も変ったので聞いてよかったなと思いました。

 とても親しみやすい先生だった。見本ではあったけど、お金なども見せてもらったり、クイズ形式で税について教えてくれたので本当によくわかった。この話を聴いて、税理士や公務員について見方が少し変った。今後の参考にしていきたい。

TOPへ

管理・経営系(牧野先生)
 オーティスがあんなにすごい会社だとは思っていなかった。製造業のやりがいなどが分かったし、いい経験になった。中国など海外に行って働く日本人がいると聞いたけど、自分にはそれは出来ないと思った。オーティスのプロモーションビデオを見ていて、自分が知らない言葉が多くあって、まだまだ勉強しなくてはいけないなと思った。

 とても小さい機器を作っていてすごいと思いました。携帯電話の中に20個はオーティスが作った部品があると聞いて驚きました。スキマ産業が大切なことが分かりました。次の日に「部品を見たい」というお客さんがいるので、仕事を早くしないといけないので大変だと思いました。

TOPへ

医療・看護系(小幡先生)
 看護師という仕事は、患者さんのケアをしたり、ドクターの手助けをしたり、そういうのだと思っていた。実際にそうなのかもしれないけど、もっと深く患者さんとかかわっていくんだと思った。患者さんとのコミニュケーションも多くて、教えられることも多いと仰っていた。小幡先生が実際に患者さんに言われた言葉は、どれもすごく考えさせられるものだった。

 「人は生きているように死んでいく」今の自分の生き方が未来をつくっているんだと思うと、日頃の行動や生活も見直そうと思う。そして命の大切さについても、やっぱり考えさせられる。絵本を読んでくださって、とても感動しました。看護っていう仕事は本当に人と向かい合う仕事だと思った。この講演で、看護師への興味をもっと持った。

TOPへ

法学系(三輪先生)
 行政書士という職は、くわしく内容を知らなかったので、内容が大まかに知ることが出来ました。行政書士になるのがとても難しいものなんだとびっくりしました。行政書士のクイズでは、身近な内容を知ることが出来ました。何かをするのに今はとてもこまかく決まりごとがあるのにびっくりです。

 他にも今、法律を改訂しなければならないところ、検証しているところなども紹介してもらいました。短い時間の中で様々な事を教えていただき、とても充実した時間を過ごすことができました。そして、行政書士に興味を持つことが出来ました。自分の視野を少しでも広げることが出来て、とても良かったです。

TOPへ

文学系(村松先生)
 一番心に残ったのは、仕事の世界の厳しさです。どの仕事にもやりがいや楽しさはあると思います。ですが、必ず厳しさやつらさを感じる時期はあるのです。

 「つらい事や、楽しい事は必要なときに必要なだけおとずれる」その言葉は本当に心に残りました。つらい事はそれを乗り越えた人にしかわからない。つらい事から逃げずに常に挑戦していく姿を、村松先生から学びました。あと、感謝の気持ちを忘れないことも教わりました。基本は絶対!!それに自分のαを加えるために、今を大切にしていこうと思いました。

TOPへ

福祉系(小谷先生)
 社会福祉士の仕事はなんとなくは分かっていたけど、今日のお話を聴いて詳しく分かりました。お年寄りの方や障害を持っている方などの介護をする上で大切な事が分かりました。

 ライラック久世では認知症の人がほとんどだそうで、自分の意思が伝えられない人がいます。声なき声を提供することでその人がよりよく生きられるようにするなど、その人が今までどういうふうに生きてきたかを見つけることが大切だという事がわかりました。

そしてプロとは、「その仕事に関わる専門職として準備ができている。」という意味ということがこの講座でよくわかりました。

TOPへ

国際系(井上先生)
 プロ最先端の人っていう印象がつよく、授業をする側の立場の時の大切なこと、教えてもらえました。

 そして、英語を使って仕事をする事はものすごくたくさんあるということ、英語はツールであるということ、英語を活かしたキャリアアップ、なんでもチャレンジ、そうすることで英語のプロフェッショナルは可能ということ、目標が見つかれば努力できる、Yes we canの気持ち、たくさん教えてもらったので未来を考えながら、人として将来に向けてがんばりたいと思いました。

TOPへ

教育系(御藤先生)
 私は将来、小学校の先生を目指しています。なので、今どの様な人材が求められているのか知り、人間的な成長がとても必要なことを知りました。

 教員としての苦労、喜び、そのことについても教えていただいてやりがいのある仕事だということもとても分かり、更に教員になりたいという気持ちが強まりました。

様々な写真や文集なども見せてもらい、御藤さんは真剣にこの仕事をしていたことが分かり、私もこのように子どもたちにしっかり親身になり、頼ってもらえる先生になるためにもっと自分を磨こうと思いました。夢に向って頑張ろうと思いました。

TOPへ

理美容系(山奥先生)
 美容師の仕事はただ髪を切るだけではなく、お客さんとのコミュニケーションが大切だと分かりました。実際に生徒が髪を切ってもらっていたけど、人が髪を切られるのを間近で見たのは初めてだったので、何かすごかったです。

 山奥先生は何年もコンテストに出場し、日本一を目指しているそうです。日本一になった人が「『夢』は逃げない、自分が逃げているだけ。」という言葉を残したそうです。山奥先生はその言葉を自分に当てはめて頑張っていました。だから私も将来何かになりたいときは逃げないで頑張ろうと思いました。

TOPへ

電子・工学系(影山先生)
 車のエアコンの内部や、携帯の内部など普通では見られないものが見られた。
世界を視野に入れての話が聞けて夢が持てた。
特に携帯の内部の部品がこんなになっているんだと、とても楽しかった。
自分は大学には行かないが大学には興味があったので聞けてよかった。
パナソニックの仕事の内容などを知ることができて、また面接のことも聞けてとても将来のためになった。

TOPへ

トップページへ戻る